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他人の財産を管理していたが,相続人がいない場合の対処法

はじめに

他人の財産を管理していたけど,その人に相続人がいない。相続人はいるけど,全員が相続放棄をしてしまった。そのような場合に,いつまでも財産を管理しなければならないとすると,負担が重すぎます。こんなときの対処法を,私が実際に最近体験したことをもとに解説します。

他人の財産を管理する場合ってどんな場合?

まず,他人の財産を管理する場合とはどのような場合でしょうか。
代表的なものは,成年後見人です。成年後見人は,被後見人に代わって,被後見人の財産を管理する職を言います。その他,似たような制度としては,任意後見人,財産管理人などがあります。

成年後見人って誰がなるの?

一般的には,被相続人の親族が就任します。しかし,専門性が高いとか,財産が多額で管理が難しいような場合には,弁護士などの専門家が成年後見人に就任することがあります。
専門職後見人の場合は,相続人がいないということはままありますし,親族が成年後見人である場合であっても,このようなことが生じることはあります。

私が体験した事案

私が最近,体験した事案は,行政書士が成年後見人をしていたが,相続人全員が相続放棄をしたという事案です。行政書士としては,財産をいつまでも預かっているわけにはいかず,何らかの手立てをする必要がありました。そこで,行政書士が選択した手段が相続財産管理人の申立てです。
私は,家庭裁判所から相続財産管理人に選任され,無事,相続財産を引き継ぐことができました。

相続財産管理人とは

相続財産管理人とは,相続人が不存在とか,全員が相続放棄をしてしまったような場合に,その相続財産を管理する者をいいます。ここでは,細かいお話は割愛しますが,令和5年4月1日からは,民法が改正され,「相続財産清算人」という名称に変わります。

ご相談・ご依頼は当事務所まで

このように,相続は予期せぬ事態を招くことがあり,とても複雑です。相続でお困りの方は,川崎ひかり法律事務所まで,お気軽にご相談下さい。

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