兄弟二人の相続で、遺産分割協議が必要であるにもかかわらず、長男が遺産についての情報を独占しており、また独自の考えで一本的に物事を進めようとされるので、相談者は情報の開示を受けることができないまま相続税の申告書に捺印だけさせられてしまっていました。
情報もなく、また相手方とどのように話をしていけばいいか分からずお困りの状況でした。
折り合いの悪い兄弟が共同相続人となっている事案で、議論を整理しつつ解決した事案
- 性別:男性
- 依頼者情報:年代:50代 続柄:二男
遺産についての情報を得て、適切に換価して分割することを希望されていました。
情報がない問題については、不動産の存在はわかっていたものの、金融資産についてはどこにどのようなものがあるかも含め、依頼者にはわかっていない状況でした。
相続税申告書の閲覧・謄写を行なったり、めぼしい金融機関に照会を行なったりして情報を集めていきました。
相手方との交渉については、家族間の長い歴史の中での瑣末な話を延々するなど建設的に話が進んでいかない状況だったため、調停手続を利用して解決することとしました。
最終的には相手方にも代理人がつき、裁判所も含めた関与者全員が得失を相手方本人によく説明することで、無事調停がまとまりました。
遺産についての情報が一部の相続人に独占されていて内容が十分に把握できない場合があります。
このような場合、弁護士が代理人として調査を行い、また裁判手続を利用することで、適切に事態を進めていくことが期待できます。
またなかなか建設的な話し合いができない相手方の場合でも、調停手続を利用するなどして、議論を前に進めていくことが期待できます。
相続についてお悩みの方は、相続問題に強い川崎ひかり法律事務所にぜひご相談にいらしてください。
その他の解決事例
相続人間の感情的対立が激しく、かつ、相談時には遺産の全容が判明していない事案
遺産分割調停遺産調査- 性別:男性
- 依頼者情報:年代:70代 続柄:姉の子(甥)
被相続人には子がなく、兄弟姉妹(ないしはその子)が相続人となる事案で、大きく分けて2つのグループに分かれている状況でした。
依頼者が属しているグループは、遺産がどのようになっているか正確なところが分からず、相手方と話もまともにできない状態で、話が進展していかないという状況でした。
遺言書の有効性が問題となり、遺言書の効力を否定した内容で遺産分割調停が成立した事例
遺産分割調停遺言無効- 性別:男性
- 依頼者情報:年代:50代 続柄:二男
依頼者Xさんの母親Aが亡くなったため、その相続人である依頼者Xさん(二男)は、他の相続人である長男、長女との間で遺産分割に関する話合いを行っていました。
相続財産としては、不動産(土地・建物)や預貯金(数百万円)が主なものでした。
そのため、通常であれば、上記相続財産を、各自が3分の1ずつの割合で相続する権利があります。
ところが、遺産分割協議の中で、長男が、母親Aの遺言書が存在しているとして、上記財産のうち、ほとんどが自分に相続権があるとの主張をされたため、依頼者Xさんは、どのように対応したらよいかと悩み、ご相談に来られました。
相続財産である不動産に,相手方を債務者とする抵当権が設定されていたが,不動産を共同で売却することとし,依頼者は抵当権の負担を受けない金額を取得した事例。
遺産分割調停- 性別:女性
- 依頼者情報:年代:60代 続柄:長女
被相続人A(父)の相続が発生しました。相続人は,依頼者(Xさん)と弟のYさんの2人です。相続財産は,不動産のみであるところ,Yさんが銀行からお金を借り,その債務を被担保債務とする抵当権が設定されていました。
夫が亡くなり、夫の前妻の子と連絡がつかなかったので、遺産分割調停を申し立てたところ、無事に調停が成立した事例。
遺産分割調停- 性別:女性
- 依頼者情報:年代:80代 続柄:妻
夫Aさんが亡くなり、相続人は依頼人のXさん(妻)、夫Aさんの前妻の子のY(長女)さんでした。しかし、XさんとYさんは、一切面識はありません。直接やりとりするのも気が引けるとのことで、ご相談にいらっしゃいました。