兄弟二人の相続で、遺産分割協議が必要であるにもかかわらず、長男が遺産についての情報を独占しており、また独自の考えで一本的に物事を進めようとされるので、相談者は情報の開示を受けることができないまま相続税の申告書に捺印だけさせられてしまっていました。
情報もなく、また相手方とどのように話をしていけばいいか分からずお困りの状況でした。
折り合いの悪い兄弟が共同相続人となっている事案で、議論を整理しつつ解決した事案

- 性別:男性
- 依頼者情報:年代:50代 続柄:二男
遺産についての情報を得て、適切に換価して分割することを希望されていました。
情報がない問題については、不動産の存在はわかっていたものの、金融資産についてはどこにどのようなものがあるかも含め、依頼者にはわかっていない状況でした。
相続税申告書の閲覧・謄写を行なったり、めぼしい金融機関に照会を行なったりして情報を集めていきました。
相手方との交渉については、家族間の長い歴史の中での瑣末な話を延々するなど建設的に話が進んでいかない状況だったため、調停手続を利用して解決することとしました。
最終的には相手方にも代理人がつき、裁判所も含めた関与者全員が得失を相手方本人によく説明することで、無事調停がまとまりました。
遺産についての情報が一部の相続人に独占されていて内容が十分に把握できない場合があります。
このような場合、弁護士が代理人として調査を行い、また裁判手続を利用することで、適切に事態を進めていくことが期待できます。
またなかなか建設的な話し合いができない相手方の場合でも、調停手続を利用するなどして、議論を前に進めていくことが期待できます。
相続についてお悩みの方は、相続問題に強い川崎ひかり法律事務所にぜひご相談にいらしてください。
その他の解決事例
多数の相続人から相続分の譲渡を受けたり、相続人の中の行方不明者につき不在者財産管理人を選任申立をしたりして、無事に遺産分割協議が成立した事案

- 性別:女性
- 依頼者情報:年代:90代 続柄:配偶者
Xさんは、被相続人Aと居住していた建物の敷地を所有していましたが、建物(ほぼ無価値)は被相続人Aの名義のままとなっていました。
Xさんは、既に施設で生活をしており認知症により成年被後見人状態となっています。
Xさんの成年後見人としては上記建物及び土地を売却して施設費用に充てたいと考えていましたが、Aの遺産としては上記建物の他若干の預金があるのみにもかかわらず、Aには前妻との間の子らや多数の兄弟姉妹がいる状態でした。
公正証書遺言の無効を争い、依頼者の意向を反映した形での訴訟上の和解の成立に至った事例。

- 性別:男性
- 依頼者情報:年代:60代 続柄:長男、長女等
生前、被相続人Aは遺言を残さないと言っていたにもかかわらず、相続人のうちの一人に極端に有利な内容の公正証書遺言が作成されているという状況でした。
残りの相続人は、あまりにもおかしいのではないかと、上記相続人に対して修正を求めていましたが、話を聞いてもらえないでいました。
叔母を相続した相続人の1人である甥が、叔母の財産も相続人の詳細も全くわからない状況であった事例。

- 性別:男性
- 依頼者情報:年代:50代 続柄:甥
生前に親交があった独り身の叔母が亡くなり、葬儀などを執り行った甥の方からの相談でした。
生前に叔母と親交はあったものの、叔母の財産の状況はほとんど把握していない状況でした。
また、叔母は結婚しておらず、既に亡くなっている兄弟もいるなど叔母の相続人が誰になるのかもはっきりわからない状況でした。
兄妹相続において、自宅を守りつつ、遺産分割協議を成立させた案件

- 性別:女性
- 依頼者情報:年代:50代 長女・二男
母Aさんが亡くなり、兄Bさん、姉Cさん、弟Dさんが相続することになりましたが、Aさん名義の不動産にCさんとDさんが住んでいたために、Bさんから、CさんとDさんが不動産から立ち退き、全員で不動産の売却手続を進めることを提案されました。
CさんとDさんは他に住む場所がなかったため、Bさんの要求を拒否していたところ、Bさんが弁護士を立てて、立ち退きを要求してきました。そこで、分割方法を含む相続の進め方全般について悩み、CさんとDさんが相談にいらっしゃいました。
夫が亡くなり、夫の前妻の子と連絡がつかなかったので、遺産分割調停を申し立てたところ、無事に調停が成立した事例。

- 性別:女性
- 依頼者情報:年代:80代 続柄:妻
夫Aさんが亡くなり、相続人は依頼人のXさん(妻)、夫Aさんの前妻の子のY(長女)さんでした。しかし、XさんとYさんは、一切面識はありません。直接やりとりするのも気が引けるとのことで、ご相談にいらっしゃいました。