■配偶者居住権について
相続法改正配偶者居住権1 はじめに 民法の相続法が大幅に改正されるなどして,平成31年1月13日から段階的に施行されていますが,大きな目玉は,「配偶者居住権」(令和2年4月1日施行)の新設です。 2 制度創設の背景 従前は,遺産に,被相続人と配偶者が居住する不動産及び預金があるような場合,相続開始後も住み続ける配偶者は,預金がもらえなかったり,他の相続人と賃貸借契約を締結する必要があったりしました。 しかし...
【特別寄与料制度について】(2019年7月1日施行)
特別寄与料特別寄与料制度とは? 亡くなった方(被相続人)の相続人以外の親族が、被相続人の生前に療養看護等に努めて、被相続人の財産維持などに特別の貢献をした場合には、相続財産の中から、その貢献の程度等に応じた金額を請求できるとした制度です(民法1050条)。 この制度は、令和元年7月1日から施行されている新しい制度です。 従前、相続人が療養看護などを行った場合には、寄与分として、療養看護などの程度に応...
【法定相続分を超える遺産を取得した際の注意点】
相続法改正平成30年の民法改正により、相続や遺言に関するルールがいくつか変わりました。 その中の1つとして、新に創設された民法第899条の2があります。 (共同相続における権利の承継の対抗要件) 第899条の2 1. 相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、次条及び第901条の規定により算定した相続分を超える部分については、登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、第三者に...