会社の代表者の交通事故でしばしば問題となる企業損害(間接損害)って何ですか?
企業損害会社役員畑裕士監修被害者1 企業損害(間接損害)とは 例えば、会社の代表者が交通事故によって負傷して仕事ができなくなり、それにより受注していた工事を外注せざるをえなくなった場合の外注費を請求できるでしょうか?このように代表者が交通事故によって負傷した場合には、代表者個人の損害ではなく、会社に固有の損害を発生させてしまうことがあります。これが、いわゆる企業損害というものとなります。 2 企業損害(間接損害)の裁判例 企業損害に...
交通事故の加害者になった場合どうする?
加害者畑裕士第1 はじめに 重過失の場合は別として,交通事故の発生はほとんどが過失によるものであり,加害者になることは誰もが望まないものです。場合によっては,人身事故の加害者ではあっても過失が認められないケースもあります。 しかしながら,加害者となった以上,以下の義務を怠ってはいけません。 第2 やるべきこと 1 救護義務 人身事故を起こした場合には,絶対に逃げてはいけません。 まずは,被害者の救護を最優先に考えて下...
交通事故の過失割合はどのようにして決まるのか?
畑裕士過失相殺過失割合とは。 交通事故は、様々な原因で発生しますが、加害者と被害者の双方に過失がある場合が極めて多く、加害者側に100パーセント責任があるという場合はごく少数といえます。 双方に過失がある場合、交通事故が発生したことに対する責任の割合を決める必要がありますが、これが過失割合と言われるものです。 どのように決まるのか。 過失割合は、交通事故の発生態様ごとに異なりますが、基本的には、公益財団法人日弁連交通事故相談センター...
裁判官も悩む,高次脳機能障害の等級認定について
労働能力喪失率後遺障害畑裕士逸失利益高次脳機能障害1 高次脳機能障害は外部から分かりにくい 交通事故によって脳が損傷すると,認知や言語,情動・人格などの能力である「高次脳機能」に障害が生じ,「うまく言葉にできない」,「なかなか覚えられない」,「怒りっぽくなる」等,さまざまな症状が出ることがあります。これらを総称したのが「高次脳機能障害」です。 高次脳機能障害になった場合の障害等級は,1級,2級,3級,5級,7級,9級に分類されます。このうち,5級,7級,9級の基準は,...