楽しいゴルフでも他人を車に乗せるのは要注意!(好意同乗減額) |川崎で交通事故に強い弁護士への相談

JR川崎・京急川崎駅
から徒歩

楽しいゴルフでも他人を車に乗せるのは要注意!(好意同乗減額)

1 好意同乗とは?

今日は会社の同僚と楽しいゴルフ。しかし,同僚のうちの1人が車を持っていません。「だったら,乗せてあげるよ。」私は,同僚の1人と車でゴルフ場に向かうことになりました。

ゴルフ場まであと僅かというところで,歩行者が車道に飛び出してきました。危ない!私は,咄嗟にハンドルを切り,歩行者との衝突を避けることはできました。が,しかし,結果,ガードレールに衝突してしまいました。「良かった~。危うく交通事故を起こすところだった。」

安心した私でしたが,まさかの落とし穴が。。。同乗していた同僚が怪我をしてしまったのです。そして,私はこの同僚から損害賠償の求められたのです。だってさ,ボランティアで車に乗せて上げたのに,何で,損害賠償責任を負わなきゃならないの。。。

このように,好意で(無償で)他人を同乗させた場合を「好意同乗」といいます。さて,この場合でも運転者は損害賠償責任を負うことになるのでしょうか。答えはイエスです。好意なのにもかかわらず,責任を負うなんて,踏んだり蹴ったりですが,これが法律の世界なのです。

2 減額はないのか?

好意同乗だったからと言って,それだけで損害賠償額自体が減額されるということはありません。但し,同乗者に一定の責任がある場合には減額されることがあります。では,どのような場合に減額されるのか。判例を見ていきましょう。

  【飲酒運転】

運転者が飲酒していて,同乗者がそれを知っていた場合は減額が認められる傾向があります。減額割合は1割から3割程度が多いようです。飲酒運転の同乗者は,刑事処分や行政処分を受ける可能性がありますので,飲酒運転の車に乗るのはやめましょう。

  【危険運転】

運転者がスピード違反等,危険運転をしているにもかかわらず,それを止めなかった場合も減額が認められる傾向があります。運転者が危険運転をしているなと思ったら,強く注意するか,そんな車からは降りるようにしましょう。

3 同乗者のシートベルト不装着

一般的には減額がなされるようです。しかし,運転者には同乗者に対し,シートベルトを装着するよう促す義務がありますので(道路交通法71条の3第2項),その割合は低いことが多いです。また,シートベルトを装着していても,損害の程度が変わらないような場合には,因果関係がないとして減額はなされません。

4 まとめ

以上から,善意で他人を車に乗せるのは危険が伴います。特に,親しい間柄だけに,法的な問題だけでなく,感情的な問題に繋がりやすいのも「好意同乗」の特徴かもしれません。みなさま,他人を乗せるときは暮れ暮れも安全運転を!

この記事を監修した弁護士

栁町 大介(神奈川県弁護士会所属)

皆様が体調がすぐれない場合、病院にいくように、法律的なトラブルに巻き込まれた場合には、信頼できる弁護士に相談するのがベスト の方法です。「こんな事を弁護士に相談するのは気が引けるな。」と思われるかもしれません。しかし、些細なことから後々の大きな問題に発展することが多く 見受けられます。私は、地元川崎で、かかりつけの医師のような、身近な弁護士を目指しております。症状が悪化する前に、どうぞお気軽にご相談ください。

賠償金増額できなければ、報酬は一切頂きません。

交通事故の無料相談はこちら