被害者から民事訴訟で訴えられたら?
交通事故一般加害者池田博毅交通事故で主に加害者になったとき,被害者から民事訴訟で訴えられることがあります。
民事訴訟は,原告(訴える人)が裁判所に「訴状」という書面を提出することによって始まります。
裁判所が訴状を受け付けると,被告に送達されます。通常は,特別な郵便で配達され,A4サイズの紙が入る大きめの封筒に入ってくることが多いです。
保険会社に交渉を任せているケースでも,裁判所からの送達は被告本人に送られます。
(最近は,架空請求の一類型として,裁判所の名前を騙って手紙やハガキが送られてくるパターンもありますのでご注意ください。)
民事訴訟は,訴状に記載された原告の請求や主張に根拠があるかどうかを,被告の認否や反論を踏まえながら,裁判官が証拠によって認定し,根拠がある場合には判決で「被告は原告に対し金○○万円を支払え」などという命令を行う手続です。
刑事裁判と違って,訴えられた側(被告)が逮捕されたり,懲役刑などを受けることはありませんが,裁判所の呼び出しに応じないままだと自動的に原告の言い分がそのまま認められて全面敗訴になるので注意が必要です。
判決に素直に従わなければ,強制執行といって,財産を差し押さえられて強制的に回収されてしまうこともあります。いずれにせよ裁判所から訴状が送られてきたらすぐに弁護士に相談された方がよいでしょう。
この記事を監修した弁護士
池田 博毅(神奈川県弁護士会所属)
2001年に弁護士になってからというもの弁護士になってよかったなと実感する毎日を送ってきました。苦しいことつらいこともままありますが,依頼者から感謝の言葉をいただくたびにそんなものは吹き飛んでしまいます。事務所のポリシーとして掲げている「正義は勝つ」という言葉・・・「正義」とは難しい概念です。それぞれの人に正義があり,それぞれの立場に正義があるときに「正義」の名の下にひどいことが行われたりもします。それでも私は「正義」というものが実在し,「正義は勝つ」と信じています。そのために少しでもお役に立てるよう努力していきます。